2020年11月10日

帯状疱疹体験記

帯状疱疹体験記

 「帯状疱疹」を経験しました。「帯状疱疹」は、水疱瘡を引き起こした菌が長い間神経節に潜伏し、ある程度の年齢になると、疲労やストレスなどのために体の抵抗力が落ちたときに神経に沿って体の表面に発疹となって表れ、そこに痛みを伴う病気です。
 この病を経験した多くの方が「痛くて大変だった。」と言っておられますが、このたび、私も「ああ、その痛みとはこういうことだったのか!」と追体験したわけです。
 そして、この病の対処は、どんな病気にも当てはまることかもしれませんが、初期の症状にできるだけ早く気づいて治療することであるということを痛感しました。
 私が「帯状疱疹」になったことを話題にすると、「始めはやっぱりチリチリしましたか?」とご自身の経験を確認するかのように話してくださる方もおられました。
 繰り返しになりますが、「帯状疱疹」は早めの対処により予後も随分違ってくるように思います。そのことを、多くの人にお知らせし、痛く辛い思いをする人が一人でも少なくなるように、この拙文をしたためました。以下、私の「帯状疱疹体験記」です。

10月4日(日)
 午後、寛いでいると、おへその右脇の少し奥の辺りが時々チリチリとするのを感じるようになりました。それほど頻繁にチリチリするわけではなく、それは痛みという程でもなく、1時間に1回か2回程度からは始まったように思います。それがしばらく続くので、次第に「何だろう、これは?」と思い始めたのですが、この時にこれが帯状疱疹の初期症状であることを知っていればもっと早く医者に行く判断ができただろうと思うのです。

10月5日(月)
 通常の勤務をしていましたが、時々「チリチリ」を感じ、それが頻繁になってきました。でも、痛みがあるわけではないので、「そのうち治まるかもしれない」と思い、特に対処することは考えていませんでした。

10月6日(火)
 夕方、へその右脇にダニに噛まれたような赤い発疹が一つできました。そこに強い痒みがあり、私はダニに噛まれたのだと思い込んでいました。「チリチリ」する感じは引き続きその発疹の奥の方で発生していました。

10月7日(水)
 この日も、時々へその右脇の痒みを感じながら一日を過ごし、夜になって発疹の箇所を見てみると、発疹は3つほどに増えています。私は、「確かにダニがいる。」と思い込み、その対処を考えていました。

10月8日(木)
 「チリチリ」感は少し痛みを増してきました。表面はかゆいのですが、その発疹の少し奥がただチリチリするだけではなく、やや痛みを伴うように感じられます。「これはダニが原因ではないのではないか。」と思い、インターネットで「脇腹の痛み、チリチリ」などと入力して検索してみました。虫垂炎や尿路結石をはじめ幾つかの可能性が考えられましたが、いずれにしても翌日内科医を受診してみることにしました。夜になって発疹の部分を見てみると、発疹が最初にできた部分に細かな発疹が増え、更に右の脇腹の方に新しい発疹が2つ、3つ増えてそこには痒みもあります。再度インターネットでこの症状を入力して検索してみると、これはどうやら「帯状疱疹」の可能性が高いと考えられました。「早く医者に診てもらわねば・・・」と思いましたが、既に夜。明日の午前中は予定がいっぱい。少し焦る気持ちで一夜を過ごしました。

10月9日(金)
 発疹の内部あたりに感じられる「チリチリ」は、「チクチク」に変わり痛みが出てきました。午後3時過ぎ、やっと近所の「内科・皮膚科医院」に行くことができました。受付の「どうなさいましたか?」の問いに、「帯状疱疹ではないかと思うのですが・・・。」と答えて、問診票に必要事項を記入して待合室に座りました。名前を呼ばれて診療室に入ると、医師は私の主訴を聞くと直ぐに「そこを見せてください」と言い、衣服を捲り上げた私の腹を診るなり、「ああ、帯状疱疹ですね。この辺にも出てきていますね。」と右脇腹の背中側にも更に3箇所ばかり増え始めた発疹を指摘してから、小冊子『帯状疱疹の治療を受けられる方へ「帯状疱疹といわれたら・・・」第5版』を開いて、私の症状とその治療方針を簡単に説明してくださいました。そして「お家でこれをよく読んでください。」ということで診療は終わりました。診療時間は、私の感覚で1分、実際には5分程度であったかと思います。
 1週間分の抗生物質(ヘルペスウイルス感染症治療薬)と塗り薬(非ステロイド性抗炎症薬)を処方していただき、「一週間後にまた来てください。」ということで、帰宅しました。
 薬が効き始めるには服用開始から2、3日程度かかるとのことで、帰宅後すぐに第1回目を服薬しました。

10月10日(土)
 発疹箇所の幾つかはその表面がただれており、薬を塗って滅菌ガーゼを当てて絆創膏で止めました。発疹のある箇所の内側から時々ヒリヒリとした痛みが湧き上がってきます。その他にも時々体内の時限爆弾が破裂したかのような痛みが起こります。医者からもらった冊子には、帯状疱疹はストレスや疲労の蓄積によって体の抵抗力が落ちているときに発症しやすいと記されており、「せめて、今からでも」と思い、この日はできるだけ安静に過ごすように心がけました。

10月11日(日)
 ズボンのベルト部分が腹に当たると、体に痛みが走ります。体を動かすとそれに合わせて神経に痛みが走ります。じっとしていても、腹の中に痛みのもとになる地雷があって、その地雷が時々爆発しているような感じで体内に痛みが走ります。安静が一番の特効薬だと思って、午後は寝て過ごし、90分ほど眠りました。医師から指示されたとおりに忘れずに服用して、「早く時間が経たないかな。そろそろ薬が効き始めるぞ、もう少しの我慢だ。」と自分に言い聞かせました。塗布薬も朝晩忘れずに患部に塗りました。

10月12日(月)
 患部の痛みを感じながら一日を過ごしました。じっとしていても腹や胸からズンと痛みが起こります。体を動かすとそれに合わせて衣服と肌がこすれるような感覚で神経が痛みます。「薬が効いているからもうすぐ快方に向かうから、大丈夫!」と自分を励ましました。

10月16日(金)
 薬を忘れることなく服用、塗布を続けて1週間が過ぎ、発疹の表面のただれは少し治まってきたように見えます。診療に行くと、医者は患部を診るなり、「ああ、良くなってきていますね。痛いですか?」。私は「はい、体の中に痛みの地雷があって、時々爆発しているみたいで・・・。」と答えました。鎮痛剤2種類と胃薬を2週間分処方されました。1週間飲んできた抗生物質はもう必要ないとのこと。基本的にはもうこれで治療は済んだことなのかと、少々心許ない思いにもなりましたが、何か良くない変化があれば直ぐにここに来れば良いからという思いで医院を出ました。

10月22日(木)
 医師の指示通りに2種類の鎮痛剤を飲み続けています。鎮痛剤が効いている時は大分楽に過ごせるようになってきました。夜中に痛みで目を覚ますことも次第に少なくなってきています。薬効が切れてくる時間には腹の中にズンと痛みが走ったり、体を動かすと、神経を刺激するからでしょうか、胸から腹にかけて痛みを感じます。体を揺さぶらないようにそろりそろりと歩きました。医者の見立て通り、病は峠を越え、痛みは日に日に軽くなってきているようです。シャワーを浴びた後に、発疹の表面の皮がかさぶたが取れるように剥がれ、治ってきていることを実感しました。

10月29日(木)
 医者から、痛みが和らいだら薬を止めても良いと言われていましたので、昼の服用をスキップしました。夕方近くなると、腹の中に時々ズン痛みを感じました。睡眠中に痛みで目が覚めることのないように夕食後には服薬しました。

10月30日(金)
 初診後3週間です。今日は朝、昼ともに服薬せずに、午後3時頃、受診に向かいました。患部を診た医者は、「もう大丈夫ですね。痛みがあれば鎮痛剤を出しますが、どうですか?」とのことで、私は「無しでも大丈夫だと思います。」と応え、一応治療は終了しました。

10月31日(土)
 胃薬も止めたせいでしょうか。胃が少しむかついて腰がだるい一日を過ごしました。そのだるさや胃のむかつきが今回の服薬とその終了が影響しているのかどうかは確かではありません。
 
11月3日(火)
 その後も3日程度は睡眠時間を十分にとることを心がけました。

11月6日(金)
 気がつけば、ほぼ一日中、痛みも気分の悪さも忘れて過ごしていました。へその右脇から帯状疱疹の発疹の後が残っていますが、これは当分消えないでしょう。

 私がこのような文章をしたためる気になったのは、「帯状疱疹」は、できるだけ早くそれに気付いて投薬治療を開始すれば軽い症状で済むこと、そして初期症状として体の中が「チリチリ」することから始まることを、未経験の人々にお知らせしたかったからです。
 私は、あと一日は早く医者に行けただろうし、そうすればもっと軽くて済んだだろうと反省していますが、他の方々の話では、比較的早く対処できたのかも知れないとも思っています。
 今回の罹患をきっかけに私の周辺の数人がこの病の経験者であることが分りました。そして私同様にまた私以上に、痛んで辛い経験した方もおられました。
 ある方は「最初の発疹が目に出て、眼科医がものもらいと誤診して、帯状疱疹としての治療開始が遅れて酷い目に遭いました。」と話してくださり、「私の友人は一週間入院しました。十分に休んでくださいね。」と言ってくださる方もありました。また、中には発疹が消えても長く神経痛が残る例もあるとか。医師は、「帯状疱疹」を罹患した人はその後に癌の発症率が上がるので、毎年の人間ドックを心がけるように助言してくださいました。また、子どもの頃に「水疱瘡」の予防接種をしておくと罹患しても軽くて済むように、「帯状疱疹」も予防接種をしておくと発症を抑えられるようです。私の妻はかつてその予防接種を受け、私にも勧めましたが、私はそれを嫌がり受けませんでした。受けていたら結果がどうであったかは分りませんが、少なくともこのような拙文を公開することはなかったでしょう。
 教訓:「体内にチリチリ来たら即受診」。健康に過ごせますように。
 (2020年11月10日)
 
posted by 水戸聖ステパノ教会 at 21:50| Comment(0) | 牧師のコラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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